単なる「疲れ目」であれば十分な睡眠をとれば治りますが、疲労がたまると睡眠では対応できずどんどん疲れがたまって「眼精疲労」になってしまいます。
原因
外的要因は、モニターの高さ・モニター画面への映り込み・部屋全体の明るさ、乾燥・エアコンやパソコン、周辺機器が発する騒音などが挙げられます。心的要因は、仕事上のストレス・神経症・自律神経失調症などが挙げられます。
症状
眼精疲労は疲れ目にとは違い、十分な休憩をとっても目のかすみや疲労、肩こりや頭痛、そして吐き気等の症状が残ってしまうことが特徴です。こうなると、眼の異常だけにとどまらず、全身の倦怠感、微熱、不眠などの症状も現れていきます。
治療
とにかく目の疲れを解消するには、目を休ませることがとにかく重要です。
目を閉じて目に光が入らない時間をより多く作ってください。
目の疲れない環境が眼球のリラックスに繋がると考えられています。
自分で手軽に行える眼精疲労の対処法としては、加湿器で目の乾燥を防ぐ、目の周りやこめかみをマッサージして緊張をほぐす、パソコン使用時には1時間に5~10分ほど休憩するなどがあります。
蒸しタオルを目の上に乗せるだけでも、血行が良くなって疲れが解消されやすくなることが証明されています。
水にぬらしたタオルをレンジで30秒ほど加熱し、目の上に乗せて3分間待ちましょう。
この時、首の後ろにも蒸しタオルを置くと疲れ目のツボが温められて効果がアップします。
眼精疲労の病院での治療法
(1)メガネ、コンタクトレンズの度数の調整
メガネやコンタクトレンズで視力の矯正が正しくできていないと、目が疲れを感じます。特に、度が強い場合は疲労を感じやすいので、適切な度数に調整する必要があります。
(2)ビタミンB12剤、調節賦活剤の点眼
ピントを合わせる筋肉に栄養を与えて疲れをとる点眼液です。目薬の種類や回数を眼科医と相談しましょう。
(3)ドライアイ治療
点眼療法を中心に治療を進めます。ドライアイは目を保護する役目のある涙が減少し角膜に細かい傷が出来ていることがあるので、防腐剤の入っていない点眼液が処方されます。使い捨てのコンタクトレンズやハードコンタクトレンズの上から点眼してもよい場合が多いです。
(4)D5000(ワック)
目の酷使によって過緊張の状態にある毛様体筋を、ほぐす効果があります。この装置で立体風景を5分間見ると、実際に遠くの景色を長時間眺めることと同じ効果が得られます。
(5)温罨法(おんあんほう)・冷罨法(れいあんほう)
目を温めたり冷やしたりを交互に行い、血行を促進する治療法です。自宅でも簡単に行える療法ですが、目に炎症がある場合や花粉症の方は、温罨法は避けましょう。